古物商許可申請時に「賃貸物件における大家・管理会社の承諾書」を求めてくる都道府県はどれくらいあるのか
古物営業に関する法改正もあり、それに伴い全国的にも古物商許可申請等に関する取扱いにも変更が観見られています。
その中で、「賃貸物件を営業所とする場合の大家や管理会社の承諾書」について、ほとんどの都道府県で必要無しとされています。
しかし、中には未だ古物商許可申請時に従来通り大家や管理会社からの承諾書を添付書類として求めてくる古物商担当課もあります。
今回は、全国の都道府県で古物商許可申請時に「賃貸物件を営業所とする場合の大家や管理会社の承諾書を添付書類としている都道府県」について調べてみました。
調査条件
全国の各都道府県警察のホームページ上に「賃貸物件を営業所とする場合の承諾書等に関連する記載があるか否か」、「承諾書に関連する記載があった場合、どのような記載内容となっているか」を調査。
調査に関する注意点
・承諾書に関連する記載があるか否かを調査したものであり、「必要か不要か」を担保しているわけではありません。
・当事務所で把握している承諾書等が不要な都道府県においてもここでは「掲載されていない」と記載しています。
※この情報は記事作成時のものとなります
北海道・東北エリア
北海道警 掲載されていない
青森県警 「営業所の使用権限を疎明する資料」が必要
秋田県警 掲載されていない
山形県警 掲載されていない)
岩手県警 掲載されていない
宮城県警 掲載されていない
福島県警 掲載されていない
関東エリア
栃木県警 掲載されていない
茨城県警 掲載されていない
埼玉県警 掲載されていない
警視庁(東京) 掲載されていない
千葉県警 掲載されていない
神奈川県警 掲載されていない
群馬県警 必要な場合あり(下記参照)
・営業場所を正規に確保されているかを確認するため、営業所の賃貸契約書のコピーを
提出していただく場合があります。
・上記の添付資料のほか、申請者等に対して、質問及び資料の提出を求める場合があります。
甲信越・北陸エリア
新潟県警 掲載されていない
富山県警 掲載されていない
福井県警 掲載されていない
石川県警 掲載されていない
山梨県警 必要(下記参照)
その他添付書類
営業所位置図、・営業所見取図、・営業所建物の使用権原を疎明する書類(賃貸借契約書の写し等)、使用承諾書
長野県警 必要(下記参照)
必要書類 営業所の賃貸借契約書若しくは使用承諾書等のコピー 〇
(賃貸借契約や家族所有の場合)
東海エリア
静岡県警 必要なことあり(下記参照)
(注2)上記書類のほか、営業所の使用権限を疎明する書類や古物保管場所の賃貸契約書の写し等の提出を求める場合があります。
岐阜県警 掲載されていない
三重県警 掲載されていない
愛知県警 掲載されていない
近畿エリア
奈良県警 掲載されていない
兵庫県警 掲載されていない
大阪府警 掲載されていない
京都府警 掲載されていない
和歌山県警 掲載されていない
滋賀県警 必要(下記参照)
8 営業所の土地・建物(登記されている場合)の登記簿謄本 1通
9 8の所有者が申請者と異なる場合は、賃貸契約書の写し、または使用承諾書 1通
※8、9は申請に必要な書類ではありませんが、他人の土地建物での無断(古物)営業を防止するために提出して頂くものです。
山陰・山陽エリア
鳥取県警 掲載されていない
山口県警 掲載されていない
島根県警 掲載されていない
広島県警 必要なことあり(下記参照)
上記の書類以外に,営業所を確保していることの疎明資料として,営業所に関する
○ 賃貸借契約書の写し
○ 使用承諾書等の提出が必要な場合があります。
許可申請をする警察署の生活安全(生活安全刑事)課に確認をしてください。
岡山県警 掲載されていない
四国エリア
香川県警 掲載されていない
徳島県警 掲載されていない
高知県警 掲載されていない
愛媛県警 掲載されていない
九州エリア
福岡県警 掲載されていない
大分県警 掲載されていない
熊本県警 掲載されていない
佐賀県警 必要様式の中に書式あり
長崎県警 掲載されていない
鹿児島県警 掲載されていない
宮崎県警 掲載されていない
沖縄県警 掲載されていない
全国の都道府県警察HPで「営業所が賃貸物件だった場合に管理者の承諾書が必要、または必要な場合がある」と記載されているのは8都道府県!
調査の結果、全国の都道府県警察のHP上で「営業所が賃貸だった場合に大家や管理会社の承諾書が必要である、または必要な場合がある」と記載されていたのは、青森県、群馬県、山梨県、長野県、静岡県、滋賀県、広島県、佐賀県の8つでした。
また、HP上に承諾書が必要との記載が無くても、実際の提出時に承諾書等の添付を求められる可能性も無いわけではありません。賃貸物件を営業所とする方が申請を行う際には、事前に承諾書の有無について確認しておくと良いでしょう。
※HPに承諾書の記載が無くても警察署によっては承諾書または承諾を得ることを求められる場合があります。自分で申請書を作成した後にそのような状況になってしまった場合は別途対応方法がございますのでご依頼ください。
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