URLの届出の方法をタイプ別に解説
インターネットを用いて古物営業を行うには、URLの届出が必要です。
しかし、URLの届出方法は人それぞれで違います。
まずはURLの届出自体が必要であるのか、そしていつ届出を行うべきなのか。それは個々が行っている営業方法等によって違いがあるのです。
今回は自分自身がURLの届出を行うタイミングはいつなのかを検討するための情報をお伝えしていきます。
URLの届出のパターン3つ
それではURLの届出にはどのようなパターンがあるのでしょうか。基本的には下記のパターンとなります。
①URLの届出自体が不要
そもそもインターネットで営業を行っていなければURLの届出は不要です。
インターネットでHPを開設していても、当該ページで販売行為自体を行っていなければURLの届出はしなくて良いとされています。
例えば、HP上で商品の紹介、販売方法、営業所のアクセス・連絡先のみを掲載している場合はURLの届出は必要ありません。
しかし、そのHPからBASEなどの販売サイトに誘導する場合は、BASEのURLを届け出る必要があります。
古物の商品自体を直接販売しているページのURLを届け出ると覚えておくと良いでしょう。
②古物営業許可申請と同時にURLを届け出る
一般的に考えればこのケースが最も多いと考えられますが、実はこのケースに該当する方は案外多くありません。
古物営業許可申請と同時にURLの届出をできるのは下記のようなケースです。
・すでにHPを所持して(または割り振りを受けて)いるが、商品を掲載していない。
・すでにHPを所持(または割り振りを受けて)おり、新品または古物営業法上の古物以外の商品の販売を行っている。
③古物営業許可を取得してからURLの届出を行う
実際にはこちらのパターンが多くなると思います。
この場合、インターネットを営業に「用いない」として申請を行い、許可が下りた後に別途URLの届出を行います。
二度申請を行うため、面倒に感じるかもしれませんが、事実上この方法を選択する方が多いのです。
なぜURLの届出を後から行わなくてはならないのか?
それではなぜURLの届出を後から行うパターンが多いのでしょうか。
以下にその理由を挙げていきます。
使用するサービスをまだ準備していない
このケースが最も多く、また最も安全だと思いえます。
古物営業許可を取得してから使用するインターネット販売の方法を決定し、申込みを行います。また許可審査中にHPを構築したり、サービスの利用申請を行うことは問題ありません。
ただし当然商品(古物)の掲載は行えません。無許可営業となるからです。
また例えばアマゾンやメルカリショップスでは、サイトを利用して古物を販売するためには古物営業許可が必要であると明記されているため、規約違反ともなってしまいます。
もちろん新品のみを販売する場合は問題なく利用できますが、個人の事業者であれば新品のみを販売するという方は多くはないでしょう。
すでに古物の販売をしてしまっている
古物営業許可を取得せずに古物営業法上の古物を販売してしまっている場合、無許可営業となります。
「少しやってみたら上手くいったのでこれから本腰を入れて始めたい」といった場合であれば、警察はそこまで無許可営業を追及しない可能性があるため、できるだけ早く許可申請を行うことが必要です。
しかし、申請時には販売をストップする必要があります。なぜなら届け出るURL上に商品を掲載していたら堂々と無許可営業を行っていることになり、警察も看過はできないからです。
申請から許可までは約40日の審査期間があるため、基本的には掲載している商品を全て取り下げて待機する必要があります。
とは言え、自分の行っている無許可営業の内容がどの程度の危険があるのかは計ることができません。
40日間無掲載のままのURLを届け出ることと、許可を取得してからURLを改めて届け出ることには営業上の差異はそれほど無いはずです。どちらの場合も許可取得と同時にURLを用いて営業を行うことができるからです(後からURLを届け出る場合は14日以内に届出書を提出すればOKであるため)。
それだったら警察に指摘されて面倒なことになるリスクを少しでも回避するため、URLの事後届を選択する方が多いのです。
すでに無許可営業をしてしまっている方のURLの届出の流れ2パターン
というわけで、すでにインターネットを用いて無許可営業を行ってしまっているが、違法状態を一新して健全な営業を行いたいという方は、どちらかの流れで申請することになります。
A 古物営業許可申請時には使用しているURLを届けず(ページでの販売もストップ)、許可を取得してから別途URLを届け出る。
B 現在使用しているURLでの販売をストップし、古物営業許可申請時に営業にインターネットを「用いる」として申請する。
ご自分で申請する場合はどちらの場合でも申請手数料は変わりません(URLの届出に手数料がかからないため)。
また許可証の受け取り時にそのままURLの届出を行うことも警察によっては可能ですので、問い合わせてみましょう。
当事務所では古物営業許可およびURLの届出の代理申請を行っております。ご自身だけで申請を行うのが不安な方はぜひご利用ください。