メルカリShopsで堂々と古物営業が行えるようになった!
誰でもスマホ一つで不用品の売買が行えるアプリ「メルカリ」の新サービス「メルカリShops」がスタートします。
ここでは、通常のメルカリにはないメリットがいくつも打ち出されています。
メルカリShopsのメリットとは?
メルカリから紹介されているメルカリShopsならではのメリットとは下記の通りです。
- 個人とショップの使い分けが簡単にできる
- 値下げ交渉無しで売れる
- まとめて出品できる
- 在庫管理ができるようになる
- クール便が対応できる
等々。
しかし今までのメルカリユーザー待望の機能(?)はこちらではないでしょうか。
メルカリShopsでは堂々と古物営業が行えるようになる
新しいメルカリShopsでは、堂々と古物営業が行えるようになります。
今までのメルカリはあくまでも「家庭での不用品の販売」を主としたサービス。事業として古物の売買を行うことはメルカリ本来の目的にはそぐわないとされてきました。
しかし新しいメルカリShopsでは、古物営業自体を積極的に認めています。
メルカリshops加盟店規約
第4条2
出店者は、本サービスを利用するにあたり、特商法、割賦販売法、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」といいます。)、古物営業法、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」といいます。)、資金決済に関する法律、消費者契約法、犯罪による収益の移転防止に関する法律(以下「犯収法」といいます。)その他関係法令を遵守しなければならないものとします。
ということは、今までネックだった「古物商に関する情報」のプロフィールページへの掲載が堂々とできるようになるのです。
従来のメルカリではプロフィールページに古物営業許可情報を掲載することにはデメリットがありました。
それは「購入者からの警戒」です。
一般的な購入者からは、メルカリは「個人」が不用品を販売する場として見られていますし、先程触れたようにメルカリ運営者自体も同じ考え方です。
そのため個人であれ法人であれ明らかに事業者だと分かる出品者は敬遠されるという傾向があると言われています。
しかし新しいメルカリShopsでは、逆に「全てが事業者」となります。
個人でも法人でも出品者は全てが事業者扱いですから「古物営業許可番号」や「許可都道府県公安委員会」、「屋号」などの古物営業に関する情報を掲載していることになんの違和感もありません。
それどころか古物営業に関する情報をしっかり掲載しているということは法令を遵守しているクリーンな事業者という心象を持たれることになります。
また従来のメルカリで敬遠されがちだった「法人」の出品者でも堂々と営業できるという点も注目されています。
メルカリShopsの登録では古物を販売する場合には古物営業許可が必ず必要と定められている
逆を返せば新しいメルカリShopsでは中古品(古物)を取り扱う場合、原則「古物営業許可」が必要となります。
なぜなら先程説明したとおり、メルカリShopsでは出品者の全てが「事業者」だからです。
ということは古物商許可が必要となる条件である「営業」に当てはまるケースがほとんどになると想定されます。
もちろん事業者であっても古物営業法上の営業に当てはまらない場合もあるかと思いますが、そのほうがレアケースになってくるでしょう。
逆に従来のメルカリのプロフィールページに相当する部分に古物営業に関する情報を掲載していないで古物を取り扱っている場合、無許可営業者ではないかと疑われる可能性が出てきてしまいます。
メルカリShopsでは中古品を販売するだけで古物商許可が必要になってしまうことの根拠
〜メルカリshopsガイドより〜
①中古品(古物)を販売する時の注意事項を教えてください
メルカリShopsでは中古品(古物)を販売することができます。ただし、古物を販売する場合は、法令上、古物商許可を取得する必要があります。
このような販売事業者の方は、開設審査時に許認可証画像を提出している場合に限り、中古品(古物)を販売することが可能です。
(中略)
なお、違反を認めた場合には利用制限などの措置をおこなう場合がございますのでご了承ください。
②販売に関する注意点
中古品(古物)を販売する場合、メルカリShopsでは「古物商許可」を有していることを証する許認可証画像を提出する必要があります。
というようにメルカリShopsでは、そもそも中古品(古物)を販売する場合には古物営業許可が必要とされています。
これは最近の古物販売ができるサイトで多くなっている「違法業者の撤廃」という傾向でしょう。
運営側も法令を遵守する要請を受けるため、違法業者を除外していく流れが強くなっています。
従来からアナウンスしていますが、違法行為が発覚してメルカリから利用制限を受けてしまうと事業運営に大きな支障が出てしまいます。また最悪逮捕されてしまえば営業自体行えなくなるどころか「5年間古物営業許可が取得できなくなる」という大きなペナルティも課されるため事実上廃業することになるでしょう。
メルカリShopsに参入する古物商の注意点
メルカリShopsで古物営業を行おうとしている事業者が注意しなければならない点は本来の古物商で取り扱える品目の一部が取り扱い禁止となっている点です。
商品に関する注意点
中古品(古物)のうち、以下に該当するものは、許認可等の有無にかかわらず、メルカリShopsでの販売が禁止されています。
- 自動車、自動二輪車および原動機付自転車
- 金券類
というように「自動車商」、「自動二輪および原動機付自転車商」、「金券商」は行えない決まりになっています。
メルカリShopsに参加したい人は早めに古物商許可を取得しましょう
月間ユーザー1900万人という巨大なマーケットであるメルカリで古物商が行えるようになるというのは大きなチャンスだと思います。
しかし、メルカリShopsで古物商を行うためには古物営業許可が必ず必要となります。
古物営業許可は申請から許可がおりるまで40日程度かかります。その間に古物商を行うと「無許可営業」という違法行為にあたってしまいます。
また、賃貸物件に住んでいる者がその物件を営業所として古物営業許可を申請する際に管理者からの承諾書を求められることもあり、一般市民が自分自身で申請を行うにはハードルが高くなっています。
古物営業許可申請は「行政書士」に依頼することができます。当事務所では全国対応で古物営業許可申請書の代理作成、代理申請を行っており、賃貸物件での許可申請にも対応しています。
法人申請にも対応しておりますので、メルカリShopsで古物営業を行おうとお考えの方は個人・法人問わずぜひご利用ください。