サラリーマンを辞めてからすぐに古物商を始めたい
サラリーマンを辞めてからすぐに古物商を始めたいと考えている方も多くいると思います。
古物商許可さえあれば、インターネットを通して簡単に売買ができるようになっていますし、何か他に仕事を行う予定であっても、併せて古物商を営むことも可能です。また、新たな仕事に就くまでの間古物商を行うこともできます。
しかし、サラリーマンを辞めてから古物商を始めようとしても、すぐには行うことができません。古物商を営むには古物商許可が必要だからです。
しかも古物商許可は申請から許可がおりるまで３０日から４０日かかります。許可がおりる前に古物営業を行ってしまうと無許可営業として罰せられることもあります。
また、サラリーマンを辞めると、多くの場合雇用保険による失業給付を受けることができます。自営業を始めた場合も再就職手当金を受け取ることができますが、そのためには「再就職の準備をせずに一定の期間を経過」しなければなりません。
今回は、サラリーマンを辞めてからスムーズに古物商を始めるための準備についてお伝えします。
サラリーマン時代に古物商許可を取得しておく
一番良いのは、サラリーマン等として会社に所属している間に古物商許可を取っておくことです。古物商許可はサラリーマンでも取得することが可能です。古物商許可を得るためには、欠格事項を除き特に制限はありません。
会社に副業禁止規定があるために古物商許可を申請できないと思っている方
会社に副業禁止規定があるところも多いと思います。しかし、古物商許可申請に関し、会社に知られてしまうということは原則ありません。
必要な申請情報には会社の連絡先などは記載しませんし、開業届などの書類も必要ないため、サラリーマンでも安心して申請を行うことができます。
また、万が一会社に知られた場合でも、ほとんどの場合「許可申請を行うこと」について規定に引っかかることは考えられません。実際に副業を行っていないのですから、許可申請を行うことに関しても禁止することは事実上不可能といっても良いでしょう。
そのためサラリーマンを辞めた後、できるだけ早く古物商を始めたい場合は、会社に在籍している間に古物商の許可を取っておくことが最良の手段と言えます。
古物商許可を申請したことをハローワークに認めてもらうには
すでに会社を辞めてしまった方で、再就職手当もしっかりもらってから古物商を始めたいという方は、古物商の許可申請をすることをハローワークに認めてもらわなければなりません。
原則、古物商許可申請をしたことで申請先の警察署からハローワークへ連絡が来ることはありません。しかし、古物商許可申請をしたことは「開業の準備」とみなされる可能性は十分にありますから、不正受給と判断されてしまう危険性もあるわけです。
もちろん再就職給付金を受け取らずに古物商を始めたい場合は関係ありませんが、再就職給付金はまとまった金額が一括で受給できるものですので、可能であれば受け取りたいものだと思います。
古物商への就職に必要な資格の取得は可能！
一定の期間を経過しない間に開業の準備行為をしてしまうと受給資格を得ることができなくなってしまいますが、就職に必要な資格の取得は可能です。
そのため、古物商を営む会社への就職を希望している場合は、古物商許可が就職に必要な資格として認められる場合があるのです。
もちろん開業をするつもりで古物商許可を取得するつもりなのに、ハローワークを欺くために「就職に必要である」と言うことは許されません。
しかし、自分の将来を考えた場合に「古物に関わる仕事がしたい」というイメージを持っているのであれば、自らの開業と共に「古物商を営む会社への就職」も選択肢にはあるはずです。実際、古物商を営む会社に就職しているサラリーマンでも、仕事のために古物商許可を取得している者ももちろんいます。そのビジョンをハローワークにしっかりと伝え、就職活動に必要であるということを認めてもらいましょう。
ハローワークで就職に必要な資格として認めてもらえれば、すぐにでも古物商許可申請を行うことができます。許可取得後、古物商を営む会社にサラリーマンとして就職するのにも有利でしょうから、損はない方法と言えます。
以上、サラリーマンを辞めてからできるだけ早く古物商を始めるための方法についてお伝えしました。ご自分で許可を申請することについて不安がある方、会社に所属していて平日に申請を行うことが難しいという方（許可証受け取りには本人が出向くことが必要となります）は当事務所の代理申請をご利用ください。
